同棲の貯金額の目標は、平均額ではなく、引っ越しに必要なお金・毎月の生活費・収入が減ったときの備えを合計して決めます。まずは2人の生活に必要な初期費用と、何か月分の生活費を残すかを計算し、貯金できる期間から毎月の目標額を逆算しましょう。
同棲の貯金額の目標は「初期費用+生活費の予備」で決める
同棲前に必要な貯金額は、次の式で考えると整理しやすくなります。
貯金目標額 = 同棲開始時の初期費用 + 生活費の予備 + 予定している大きな支出
初期費用だけを目標にすると、引っ越し直後に家具や家電を買えなくなったり、急な病気や休職に対応できなくなったりします。反対に、必要以上に高い目標を設定すると、同棲を始める時期が遠のく可能性があります。
まず計算する同棲の初期費用
初期費用には、賃貸契約や引っ越しだけでなく、同棲開始後すぐに必要な家具・家電も含めます。
- 敷金、礼金、仲介手数料などの賃貸契約費用
- 前家賃や保証料、火災保険料などの契約時費用
- 引っ越し業者の費用や交通費
- 冷蔵庫、洗濯機、寝具などの家具・家電
- カーテン、食器、調理器具などの生活用品
- 現在の住まいの退去費用や重複する家賃
物件の条件や、すでに持っている家具・家電によって必要額は大きく変わります。物件を決める前は、家賃だけでなく、契約時に必要な費用と引っ越し費用を不動産会社や引っ越し業者に確認してから目標を置きます。
生活費の予備は何か月分にするか決める
同棲を始めた後の予備資金は、2人の収入の安定性や雇用形態、家族からの支援の有無によって決めます。会社員同士で収入が安定している場合と、どちらかが転職予定・フリーランスの場合では、必要な備えが異なります。
判断するときは、次の条件を確認します。
- どちらか一方の収入だけでも、家賃や食費を支払えるか
- 病気や休職で収入が減った場合に備えられているか
- 毎月いくらの固定費がかかるか
- 奨学金、ローン、クレジットカードなどの返済があるか
- 近いうちに結婚、出産、転職、車の購入などを予定しているか
目安を置くなら、同棲後の生活費を何か月分残したいかを2人で話し合います。ただし、「何か月分が正解」と一律には決まりません。収入が不安定な場合や、片方の収入に大きく依存する場合は、余裕を持った目標にします。
同棲の貯金額は目的別に分けて管理する
2人の貯金を一つの金額として考えるだけでなく、目的ごとに分けると不足しているお金が分かりやすくなります。
| 貯金の目的 | 確認する内容 |
|---|---|
| 同棲開始費用 | 契約、引っ越し、家具・家電に必要な金額 |
| 生活防衛資金 | 収入が減ったときや急な支出に使うお金 |
| 毎月の生活費 | 家賃、光熱費、食費、通信費、日用品など |
| 将来の予定費用 | 旅行、結婚、車、引っ越しなどのためのお金 |
同棲開始費用と、病気や失業時に備えるお金は、使う予定のある旅行資金などと分けておくと安心です。目的を決めずに一つの口座へ入れると、家具の購入などで予備資金まで使ってしまうことがあります。
2人の負担額は収入割合か、同額かで決める
貯金目標を決めるときは、目標額だけでなく、2人がいくらずつ負担するかも決めます。収入が同程度なら同額、収入に差があるなら手取り収入の割合に応じて分担する方法があります。
たとえば、2人の手取り収入がそれぞれ30万円と20万円で、毎月の共同貯金を10万円にする場合、収入割合で分けると次の計算になります。
- 収入の合計:30万円+20万円=50万円
- 収入30万円の人:10万円×30万円÷50万円=6万円
- 収入20万円の人:10万円×20万円÷50万円=4万円
これは分担方法の一例です。家事の分担、個人の借入、今後の働き方によって適切な方法は変わるため、計算結果をそのまま採用する必要はありません。どちらかが多く支払う場合は、負担する理由と期間も共有しておきます。
毎月の貯金額は目標額と期限から逆算する
同棲を始める時期が決まっている場合は、次の式で毎月の貯金額を計算できます。
毎月の貯金額 = (貯金目標額 − 現在の共同貯金額)÷ 同棲開始までの月数
仮に、同棲の目標額を120万円、現在の共同貯金を20万円、開始までの期間を10か月とします。この場合は、次の計算になります。
(120万円−20万円)÷10か月=毎月10万円
この金額を2人で負担するなら、同額で5万円ずつにする方法や、収入割合に応じて分ける方法があります。毎月の貯金額が手取り収入に対して大きすぎる場合は、開始時期を延ばす、家具・家電を中古品や手持ちの物で調整する、家賃の上限を下げるなど、目標額の内訳を見直します。
同棲前に2人で決めておくお金のルール
貯金額の目標を決めるときは、次のルールも一緒に決めておくと、同棲後のトラブルを減らせます。
- 共同で支払う費用と、個人で支払う費用を分ける
- 家賃や生活費を支払う口座・方法を決める
- 毎月の共同貯金額と入金日を決める
- 家具・家電を購入する上限額を決める
- 別れる場合や退去する場合の費用負担を話し合う
- お互いの借入や毎月の返済額を共有する
共同の貯金は、2人が合意した生活費や将来の予定に使うお金です。すでに持っている個人の貯金まで共同財産にするのか、同棲前の貯金は各自で管理するのかも、事前に確認しておきます。
貯金目標が高すぎるときの見直し方
毎月の貯金額が現実的でない場合は、貯金額だけを減らすのではなく、必要な支出を分けて考えます。
- 同棲開始に必須の費用と、後から購入できる物を分ける
- 家賃や初期費用が低い物件も比較する
- すでに持っている家具・家電を使う
- 旅行や高額な買い物など、開始後に回せる予定を延期する
- 同棲開始時期を延ばして、毎月の積立額を下げる
ただし、予備資金をゼロにして初期費用だけを用意するのは避けたほうがよいでしょう。収入や支出に不安がある場合は、同棲開始を急がず、予備資金を含めた計画にします。
同棲の貯金額の目標は、初期費用、生活費の予備、将来の予定費用を分けて合計し、開始までの期間から毎月の積立額を逆算すると決めやすくなります。最初に2人の固定費と現在の貯金額を書き出し、必要な目標額と負担割合を話し合うことから始めましょう。







