同棲の貯金目標額は、まず2人で「初期費用+生活防衛資金」を準備するのが目安です。金額にすると、一般的には2人で100万〜150万円程度を目標にすると考えやすいでしょう。ただし、家賃や家具・家電をどこまで買うかによって必要額は変わります。
同棲の貯金目標額は「初期費用」と「予備費」で決める
同棲に必要な貯金は、次の2つに分けて考えると計算しやすくなります。
- 引っ越しや契約、家具・家電にかかる初期費用
- 病気や退職などに備える生活防衛資金
目標額の計算式は、次のとおりです。
貯金目標額 = 同棲の初期費用 + 生活費の3〜6か月分
生活費の3〜6か月分という幅は、収入の安定性や家族からの支援の有無などによって変えます。転職直後やフリーランスなど収入が変動しやすい場合は、6か月分以上を用意するとより慎重です。
同棲開始時の初期費用はいくら必要?
初期費用は、家賃だけでなく、賃貸契約費用、引っ越し代、家具・家電、生活用品を含めて考えます。特に大きな割合を占めるのが、賃貸契約と家具・家電です。
| 項目 | 確認する費用 |
|---|---|
| 賃貸契約 | 敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、保証料、火災保険料など |
| 引っ越し | 引っ越し業者の料金、交通費、不要品の処分費 |
| 家具・家電 | 冷蔵庫、洗濯機、寝具、テーブル、収納など |
| 生活用品 | カーテン、食器、調理器具、洗剤、掃除用品など |
賃貸契約に必要な金額や引っ越し料金は、物件や時期、地域によって異なります。そのため、家賃だけから初期費用の総額を断定せず、候補物件の見積もりを確認してください。
初期費用の計算例
以下は実際の請求額ではなく、考え方を示すための計算例です。
- 家賃:8万円
- 賃貸契約費用:家賃の5か月分と仮定して40万円
- 引っ越し代:10万円と仮定
- 家具・家電:30万円と仮定
- 生活用品:5万円と仮定
この場合、初期費用の計算は40万円+10万円+30万円+5万円=85万円です。家具・家電を持ち寄れる場合は下がり、ほとんど買いそろえる場合は上がります。
生活防衛資金はいくら残す?
同棲を始めるために貯金を使い切るのは避け、引っ越し後の生活費も残しておきましょう。目安は、2人分の毎月の必要生活費の3〜6か月分です。
毎月の生活費が25万円なら、生活防衛資金の目安は次のようになります。
- 3か月分:25万円×3か月=75万円
- 6か月分:25万円×6か月=150万円
ここでいう生活費には、家賃、食費、水道光熱費、通信費、日用品、保険料などを含めます。趣味や旅行など、急な支出で減らせる費用は別にして計算すると、必要な予備費を見積もりやすくなります。
同棲の貯金目標額を3段階で考える
必要額はカップルごとに違うため、次の3段階で目標を設定すると判断しやすくなります。
| 目標 | 考え方 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 最低ライン | 初期費用に加えて、生活費1〜3か月分を残す | 収入が安定し、家具・家電を持ち寄れる |
| 標準ライン | 初期費用に加えて、生活費3か月分を残す | 一般的な会社員同士で同棲を始める |
| 安心ライン | 初期費用に加えて、生活費6か月分以上を残す | 収入が不安定、転職予定、片方の収入に依存する |
たとえば、初期費用が85万円、毎月の必要生活費が25万円の場合、標準ラインは85万円+75万円=160万円です。これは仮定に基づく計算例であり、すべての同棲に160万円必要という意味ではありません。
2人の貯金をいくらずつ出すか
貯金額は、必ずしも2人で半分ずつにする必要はありません。収入や現在の貯金額に差がある場合は、負担割合を話し合って決めます。
折半する方法
初期費用を2人で同じ金額ずつ負担する方法です。収入が近く、家具・家電の所有状況にも大きな差がない場合に向いています。
収入割合で分担する方法
たとえば、2人の手取り収入がそれぞれ30万円と20万円なら、収入の割合は3対2です。共同費用をこの割合で分担すると、収入差を反映できます。
ただし、貯金から出したお金が共同資産なのか、どちらか個人の資産なのかは、同棲前に決めておくことが大切です。別れる場合や、片方が多く負担した家具・家電をどうするかも、簡単に確認しておくとトラブルを防ぎやすくなります。
貯金目標額を決めるときの確認項目
まず、次の順番で2人の条件を整理してください。
- 候補物件の家賃と、賃貸契約時に請求される費用を確認する。
- 持ち寄れる家具・家電と、新たに購入するものを分ける。
- 引っ越し代、生活用品、不要品の処分費を見積もる。
- 同棲後の毎月の必要生活費を計算する。
- 初期費用に、生活費3〜6か月分の予備費を加える。
- 目標額と、それぞれの負担額、毎月の積立額を決める。
毎月の積立額は、目標額から現在の共同貯金を引き、同棲開始までの月数で割って計算します。
毎月の積立額 = (貯金目標額−現在の貯金額)÷同棲開始までの月数
計算した積立額が収入に対して無理な場合は、同棲開始を遅らせる、家賃を下げる、家具・家電を中古や持ち寄りで用意するなど、条件を調整します。
同棲の貯金目標額を決めるときの注意点
初期費用だけを貯金目標にしないことが重要です。引っ越し後に家電が故障したり、病気や失業で収入が減ったりする可能性があるため、使わずに残すお金も必要です。
また、結婚や出産、車の購入など、近い将来に大きな支出を予定している場合は、同棲用の貯金と分けて管理しましょう。同棲の初期費用を払った後に、別の予定に使う貯金までなくなると、家計が不安定になりやすいためです。
結論として、同棲の貯金目標額は一律ではありません。まず初期費用を見積もり、その金額に生活費3〜6か月分を加え、2人の収入と今後の予定に合わせて調整するのが基本です。







