同棲の家賃契約者はどちらにする?

同棲の家賃契約者はどちらにする?

同棲の家賃契約者は、家賃を安定して支払える人、審査に通りやすい人を主契約者にするのが基本です。ただし、契約者になった人だけが家賃を負担するとは限らず、賃貸借契約上は契約者が家賃支払いなどの責任を負います。

収入や勤務先が同程度なら、実際に長く住む予定の人、家賃や更新手続きを管理する人を契約者にすると整理しやすいでしょう。申し込み前に、同棲相手を入居者として申告し、2人で住むことについて貸主や管理会社の承諾を得ることが重要です。

同棲の家賃契約者は、どちらを選ぶべきか

契約者を選ぶときは、次の順番で判断すると決めやすくなります。

  1. 家賃を継続して支払える収入がある人
  2. 勤務先や勤続年数など、入居審査で説明しやすい人
  3. 長く住む予定があり、契約や支払いを管理できる人
  4. 退去や別居時の費用負担を話し合える人

単純に収入が高い人を選べばよいとは限りません。審査では収入だけでなく、雇用形態、勤続状況、家賃とのバランス、過去の支払い状況などを確認される場合があるためです。

収入に差がある場合

収入が高く、家賃を安定して支払える見込みが高い人を契約者にする方法が一般的です。たとえば、片方が正社員で片方が転職直後や無職の場合は、正社員の人を主契約者にしたほうが審査上説明しやすい可能性があります。

ただし、契約者にならない人の収入を審査に使えるかどうかは、物件や管理会社によって異なります。2人の収入を合算して申し込める場合もあるため、申し込み時に「同棲で2人の収入を合算できるか」を確認してください。

収入が同程度の場合

収入が同程度なら、勤務先が安定している人、勤続年数が長い人、契約手続きを担当しやすい人を選ぶとよいでしょう。将来もその部屋に住み続ける予定が長い人を契約者にする考え方もあります。

どちらを契約者にしても審査に大きな違いがなさそうなら、家賃の引き落とし口座を用意しやすい人や、管理会社との連絡を確実にできる人を選ぶと、手続きが滞りにくくなります。

契約者になった人が負う主な責任

賃貸借契約では、契約者が貸主に対して家賃を支払い、契約上のルールを守る立場になります。同棲相手と家賃を折半する約束をしていても、貸主から見た契約上の責任まで自動的に半分になるとは限りません。

契約者には、一般に次のような負担が生じます。ただし、実際の内容は契約書や保証契約によって異なります。

  • 家賃や管理費などを期日までに支払うこと
  • 契約で定められた使用方法を守ること
  • 設備の故障やトラブルを管理会社へ連絡すること
  • 退去時の手続きや部屋の明け渡しを行うこと
  • 契約終了時に未払い金や契約上の費用を精算すること

同棲相手が家賃を払わなかった場合でも、貸主や管理会社から契約者に支払いを求められる可能性があります。契約者になる人は、「2人で住むから責任も半分」と考えず、契約書の内容を確認しましょう。

契約者ではない同棲相手も入居者として申告する

契約者を1人にする場合でも、同棲相手を隠してはいけません。申し込み時に、契約者以外の入居者として名前や続柄などを伝え、2人で住むことについて承諾を得てください。

1人暮らしとして契約した部屋に、後から無断で同棲を始めると、契約違反と判断されるおそれがあります。物件によっては、単身者向け、婚約者や配偶者に限る、2人入居不可などの条件が設定されている場合もあります。

申し込み前に、次の点を管理会社や不動産会社へ確認しましょう。

  • 未婚のカップルでも2人で入居できるか
  • 契約者以外の同棲相手を入居者として登録できるか
  • 2人分の収入を審査資料として提出できるか
  • 契約者と入居者のそれぞれに必要な書類は何か
  • 別れた場合や契約者が退去する場合に名義変更できるか

2人とも契約者にする方法はある?

物件によっては、2人を契約者とする連名契約や、2人それぞれが契約上の責任を負う形を取れる場合があります。ただし、どの物件でも利用できる方法ではありません。

連名にできるかどうか、連名にした場合の家賃支払い、保証会社の審査、退去時の扱いなどは、貸主や管理会社の契約条件によって決まります。2人の収入を審査に反映させたい場合は、申し込み時に「連名契約または収入合算が可能か」と確認してください。

連名にすれば、必ず責任が公平になるとは限りません。契約書にどのような責任分担が記載されているかを確認し、内容が分からない場合は契約前に管理会社へ説明を求めましょう。

同棲を解消したとき、契約者によって何が変わるか

同棲を解消する可能性があるなら、契約者を決める前に、別れた後の住まいと費用負担を話し合っておく必要があります。契約者が住み続けるのか、契約者ではない人が住み続けたいのかによって、必要な手続きが変わるためです。

別居後の状況 確認が必要なこと
契約者が住み続ける 契約を継続できるか、同棲相手の退去手続きが必要か
契約者が退去し、相手が住み続ける 契約者変更や再審査、新しい契約が必要か
2人とも退去する 解約予告、原状回復費用、未払い費用の負担方法

契約者ではない人が、そのまま契約者に無断で住み続けることはできない場合があります。名義変更や再契約が認められるかは、貸主や管理会社の判断と契約条件によるため、別居が決まった時点で早めに連絡してください。

家賃や初期費用の分担は契約前に決める

契約者を1人にしても、2人の間で家賃や初期費用をどう負担するかは別に決めておく必要があります。貸主に対する契約上の責任と、2人の間の費用分担は同じではありません。

少なくとも、次の項目を話し合い、口約束だけで終わらせないことが大切です。

  • 家賃と管理費を何対何で負担するか
  • 敷金、礼金、仲介手数料、引っ越し費用をどう分けるか
  • 光熱費やインターネット料金の支払い方法
  • 家具や家電を誰が購入し、別居時にどうするか
  • 退去費用や違約金が発生した場合の負担方法
  • どちらかが家賃を払えない場合の対応

たとえば、家賃を折半する場合でも、契約者が貸主へ支払うことに変わりはありません。毎月の支払日より前に、相手から契約者へ送金するなど、遅延しにくい方法を決めておくとトラブルを防ぎやすくなります。

申し込み前に確認する手順

契約者を決める前に、次の手順で確認すると、名義や審査に関する行き違いを減らせます。

  1. 物件が2人入居可能か、未婚カップルでも入居できるかを確認する
  2. 契約者候補それぞれの勤務先、年収、勤続年数などを整理する
  3. 主契約者、同棲相手、連帯保証人や保証会社の扱いを確認する
  4. 家賃、初期費用、退去費用の分担を2人で決める
  5. 契約者以外の入居者も申込書に正しく記載する
  6. 契約書で、解約、名義変更、同居人の退去に関する条件を確認する

申込書に書く年収や勤務先、入居人数などは、実際の内容と一致させてください。審査に通したいという理由で、同棲相手の存在や入居人数を記載しないのは避けましょう。

同棲の契約者を決めるときの結論

同棲の家賃契約者は、家賃を安定して支払える見込みがあり、審査や契約手続きを管理できる人を選ぶのが基本です。収入が同程度なら、長く住む予定があり、連絡や支払いを確実に行える人を契約者にするとよいでしょう。

ただし、契約者を1人にする場合も、同棲相手を入居者として申告し、2人入居の承諾を得る必要があります。申し込み前に、契約者の責任、家賃の分担、同棲解消時の手続きまで2人で確認してから契約してください。